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令和初の宮中晩餐会、陛下は日米の「絆」を強調 - 読売新聞

 国賓のトランプ米大統領夫妻を歓迎する天皇、皇后両陛下主催の宮中晩餐きゅうちゅうばんさん会が27日夜、皇居・宮殿「豊明殿」で開かれた。陛下は即位後初となる宮中晩餐会のお言葉で、両国が戦火を交えた先の大戦には直接言及せず、現在の「強い友情の絆」を強調し、未来志向の両国関係の進展を希望された。

 晩餐会には、秋篠宮ご夫妻ら皇族方、安倍首相ら三権の長など日米の関係者165人が出席。陛下はお言葉で、日米両国と国民が「様々な困難を乗り越え、相互理解と信頼を育み、極めて親しい隣国として、強い友情の絆で結ばれている」とし、芸術やスポーツ、最先端技術など幅広い分野で交流が深まっていることを喜ばれた。

 過去の米国大統領を迎えた宮中晩餐会では度々、先の大戦を巡る発言があった。昭和天皇は1974年、フォード氏との晩餐会で「両国の間にも、一時はまことに不幸な時代をもちましたことは遺憾なこと」と述べた。戦時中に疎開を経験した上皇さまも2014年のオバマ氏との晩餐会で「両国民は、先の戦争による痛ましい断絶を乗り越え、緊密な協力関係を築いた」と言及された。

 一方、戦後生まれの陛下は今回、上皇さまが天皇在位中に戦没者の慰霊を続けられたことに触れた上で、「今日の日米関係が多くの人々の犠牲と献身的な努力の上に築かれていることを胸に刻みつつ」、希望あふれる将来に向かって進んでいくことを願われた。

 トランプ氏は、歓迎に感謝の意を表し、令和の始まりを祝福した上で「大切に育まれてきた絆を我々の子孫のために守っていく」と応じた。

 同日午前には、両陛下は宮殿の竹の間でトランプ夫妻と会見された。陛下にとって即位後初の外国元首との会見。約200年ぶりとなった天皇の退位などが話題に上がり、皇后さまとメラニア夫人はお子さま方の教育やスポーツについて英語で懇談されたという。

 名古屋大の河西秀哉准教授(日本近現代史)の話「お言葉には、戦後世代の天皇としての未来志向の考えが強く表れていた。上皇さまの慰霊にも触れたことは、戦争を直視された上皇さまの姿勢を継承していることを明確にしたのだろう」

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https://www.yomiuri.co.jp/politics/20190527-OYT1T50230/

2019-05-27 11:40:00Z
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