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【私の本棚】元競泳日本代表・松田丈志さん 『スポーツ立国論』安田秀一著 競技団体の変革促す警世の書 - 産経ニュース

「スポーツ立国論」
「スポーツ立国論」

 東京五輪は1年延期されましたが、スポーツ界は依然多くの問題を抱えています。『スポーツ立国論』は、自らマネタイズ(収益化)することができていない国内の競技団体の現状を具体的なデータを示しながら説明し、今後の可能性にまで言及されている面白い一冊です。

 僕は今、トレーニングジムを経営しています。その意味でも日本のスポーツ界をよりよくするために、スポーツ業界で活躍する著者の安田秀一さんの提案に興味がありました。

 米国の事例を軸に、施設設計や稼働率などを「最適化」してスポーツで経済を活性化する術が記されています。共感する部分がたくさんありました。現役時代、僕は日本各地で合宿をしてきましたが、自分以外はお年寄りが数人利用しているだけ…ということがよくありました。日本はプールが多すぎるんです。

 安田さんも指摘していますが、国民体育大会(国体)のたびにプールができているような状況です。加えて小中高大学所有のものや区立、市立、県立、民間のプールもある。選手としてはうれしいですが、一つ一つのプールで果たして収益があるのか。日本全体でいえば何十億、何百億という赤字になるでしょう。

 よく合宿をしていた米アリゾナ州のフラッグスタッフでは、北アリゾナ大学を中心に街づくりが行われていました。朝夕の部活動以外は市民や海外選手らにプールが貸し出され、1週間のシフトが無駄なく決まっている。ライフセーバーは学生に任せるなどして、雇用も生みだしています。安田さんは国立競技場を野球場にする案を挙げていますが、日本も施設を最大限に活用し、最適化していくべきだと思います。

 今は国からのお金に頼る収益構造になっていますが、競技団体が自ら稼ぐという視点を持たないといけない。僕らの世代でそれを加速し変えていかないとダメだと感じました。

【プロフィル】松田丈志(まつだ・たけし) 昭和59年、宮崎県出身。4歳で競泳を始め、2004年アテネから4大会連続五輪出場。08年北京、12年ロンドン五輪男子200メートルバタフライ銅メダル。

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April 04, 2020 at 11:30AM
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