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リバプール、希望胸に復権 「君は独りじゃない」―欧州サッカー - 時事通信ニュース

2020年06月27日07時50分

本拠地アンフィールドでゴールを決めたリバプールのマネと熱狂するファン=3月、英国・リバプール(EPA時事)

本拠地アンフィールドでゴールを決めたリバプールのマネと熱狂するファン=3月、英国・リバプール(EPA時事)

 【ロンドン時事】サッカーのイングランド・プレミアリーグで、リバプールが30季ぶりの優勝を決めた。1992年のプレミアリーグ発足後では初のタイトル。紆余(うよ)曲折を経て栄冠をつかんだ。
 黄金期が終わりを迎えつつあった80年代、リバプールは2度の「悲劇」に遭った。ユベントス(イタリア)とサポーター同士がベルギーの競技場で衝突し、多くの死傷者が出た85年の「ヘイゼルの悲劇」。その4年後には、イングランドの競技場内の群衆事故でまたも多数の死者を出す大惨事が起きた。クラブは欧州連盟(UEFA)主催大会から締め出され、89~90年を最後にリーグ優勝からも遠のいた。
 イングランド代表の「英雄」ジェラードが在籍した時代は、2004~05年に欧州チャンピオンズリーグ(CL)王者に輝いたものの、プレミアリーグでは2位止まり。昨季もCL王座に就きながら、国内では勝ち点1差で2位に甘んじた。
 長く続いた逆境の中、ファンは応援し続けた。本拠地アンフィールドの試合開始前、5万人超の大合唱は聞く者の胸を打つ。もともとはミュージカル曲の「You‘ll never walk alone」。歌詞がファンの思いと重なる。「夢破れようとも、歩き続けよう。希望を胸に。君は独りじゃない」
 サラーやマネ、ファンダイクら屈指の才能が集まり、15年に就任したドイツ人のクロップ監督が巧みな人心掌握術でチームをまとめ上げた。大輪の花を咲かせた指揮官は「言葉がない。こんな気持ちになるとは思わなかった」と感激の面持ち。1月に移籍加入した日本代表の南野拓実にとっても忘れがたいシーズンとなった。

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June 27, 2020 at 05:56AM
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