攻撃の「看板スター」不在だけではない事情
メキシコ代表との親善試合に臨んだ日本代表(写真:MEXSPORT/アフロ)
新型コロナウイルスの影響で、3・6・9月の2022年カタールワールドカップ(W杯)アジア予選が中止となった日本代表。10月にようやく約1年ぶりの活動再開が叶い、まずカメルーン・コートジボワール2連戦を消化。11月もパナマ・メキシコ2連戦に挑むことができた。
10月は1勝1分、11月は1勝1敗という成績。ただ、11月18日早朝に行われた直近のメキシコ戦はW杯7大会連続決勝トーナメント進出の強豪相手ということで重要視されたが、前半は主導権を握りながら、後半に2失点。2−0のリードから3失点して敗れた2018年ロシアW杯・ベルギー戦の「ロストフの悲劇」を彷彿させる悔しい結果に終わった。
それでも、4試合通してさまざまなフォーメーションや選手の組み合わせを試すなど、戦いの幅は広がっている。メキシコ相手に前半は決定機を立て続けに作った点も前向きに考えていい。2年後のカタールW杯本番に向け、彼らは新たな一歩を踏み出したのだ。
攻撃の看板スターがいない日本代表
そんな日本代表だが、以前より世間一般から関心を寄せられていないように見受けられるのは気がかりな点だ。パナマ戦の関東地区テレビ世帯別視聴率は6.1%、個人視聴率は3.0%という低い数字にとどまった。
10・11月ともに欧州でのゲームということで、試合時間が日本の深夜、あるいは早朝という点がマイナス要因となったのは確か。メキシコ戦に至っては、後半から凄まじい霧が発生して画面が見えづらくなるというアクシデントも重なり、視聴環境が非常に悪かった。
4戦続けて攻撃陣が流れの中からゴールを奪えていないのも痛い。サッカーの場合、クリスティアーノ・ロナウド(イタリア1部・ユベントス)やリオネル・メッシ(スペイン1部・バルセロナ)のように得点力のあるスーパースターが脚光を浴びるものだが、今の日本代表には攻撃の看板スターがいない。これも大きな問題点と言っていい。
アルベルト・ザッケローニ監督が率いた2010〜2014年を振り返ると、本田圭佑(ブラジル1部・ボタフォゴ)や香川真司らが爆発的人気を誇り、ユニフォームなどのグッズも飛ぶように売れていた。
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November 22, 2020 at 03:30AM
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