台風21号は日本の東を離れて北上へ
台風21号は非常に強い勢力で、きょう日中にかけて、小笠原諸島を北上しました。
父島では午前9時20分頃に、52.7メートルの最大瞬間風速を観測するなど、大荒れとなりましたが、夕方には暴風域からは抜け、今後は荒天が収まる方向へ向かいそうです。
台風21号は、徐々に弱まりながら、あす金曜日に関東の東を離れて北上し、あさって土曜日には北日本の東海上で温帯低気圧に変わる見込みです。
台風は陸地からかなり離れて通りますが、油断は出来ません。
それは台風からの湿った空気が流れ込むからです。
台風からの暖湿気が流れ込む
上図はあす金曜日正午の上空1500メートル付近の風向風速と湿った空気の予想です。
黄色からオレンジ色に変わるほど、またオレンジ色が濃くなるほど、湿った空気が多量にあると考えてもらっていいのですが、関東のはるか東海上には台風本体の濃いオレンジ色の塊があります。
ここから強めの東風あるいは南東の風に乗り、湿った空気が関東などへ流れ込む様子がうかがえます。
本州の南岸を進む低気圧に伴う暖湿気に加えて、この台風からの暖湿気も加わり、雨雲がかなり発達する予想となっています。
金曜日日中は首都圏でピーク
すでに西日本では大雨となっていますが、この雨雲が東へ進み、あす金曜日のお昼頃に関東でもピークとなるでしょう。
都心を含めて、1時間に50ミリの非常に激しい雨を伴う所がありそうで、広い範囲で大雨となる心配があります。
あす夕方までの予想雨量は、関東で最大200ミリで、その後も雨は残るため、多い所では300ミリ程度に達するおそれがあります。
金曜日夜は東北でピーク
活発な雨雲はあす夜にかけて東北の太平洋側に移動するでしょう。
東北はあす夕方までの予想雨量は最大100ミリですが、その後ピークとなるため、総雨量は150ミリ~200ミリに達する所がありそうです。
今回、風の収束などがおこった場合、局地的に1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降るおそれもあります。
気象庁から夕方に大雨に関する情報が出された他、あすの大雨に関する報道発表資料も発表されました。
台風19号による記録的な大雨の影響で、少ない雨でも土砂災害や洪水が発生するおそれがありますが、今回は少ない雨どころかかなりの大雨となりますので、土砂災害や河川の増水、氾濫などに十分な警戒が必要です。
2019-10-24 09:23:00Z
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