
コロナの影響で事業継続にも、いつ回復するのか見えないという大きな不安が尽きない。影響を受けている方々のことを考えると、正直将来は誰も分からないし、適当なことも言えない。ここまでの事態になることを想定できた人が1月のタイミングではほとんどいなかったことを考えるとなおさらだろう。
ただ、見えないと言い続けてもアクションはできないし、悲観論を並べすぎても展望は描けない。最悪のケースも一つ想定はしつつ、経営判断としてはある程度うまくいった場合の回復基調を一つのケーススタディとして準備をしていくことも必要になってくるのではないだろうか。
これから挙げることはあくまで、一つの私なりの推論であり、データ等に基づく根拠がしっかりとしたものではない。なので、実態情報をしっかりとキャッチアップした上で動いていっていただきたいが、一つのスケジュールの叩きとして、前後したり、事態は日々変わったりすることも考えながら道筋を描いてみてほしい。
緊急事態宣言が発令され、主要都市で一定の行動制限が規定通り展開され、封じ込め策がきちんと展開された場合、ゴールデンウイーク明け当たりに国内の制限が一部解除される可能性はあるだろう。どこまで収まっているかにもよるが、国内の近距離や日常の移動といったものはこのあたりから回復されるのではなかろうか。
大人数の集会が回復できるのはもう少し時間がかかることも想定される。安全宣言というものがいつのタイミングで出るかは計り知れないが、5月から6月ごろには国内需要喚起策といったものが、一気に展開されるのではなかろうか。
気になるインバウンドであるが、日本の抑え込み状況が確固たるものになるという条件付きで各国の制限が徐々に緩和されるだろう。まずは、ビジネスや個人客等から戻ってくるだろう。比較的抑え込みがうまくいっている東アジアから、夏ごろに徐々に増え始めていくといった感じだろうか。
欧米豪の回復は、夏後半または秋から少しずつと見込んだ方がいいだろう。そして、全体がこれまでの基調に戻ってくるのは、年明けくらいだといいと考えられる。
皆さんもそうだろうが、自粛、自粛の流れの中で動きたい欲求も続々と増してきており、緩和されれば、需要は一定数動くことは確実だ。そして、世界がこの新型コロナウイルスとの脅威を乗り越え、経済も回復したタイミングで、世界中がオリンピックの開催される日本・東京に注目して、新たな時代を共に生きていくという流れが出来上がることに期待したい。
あくまで、一つのシナリオでしかないし、それどころではない方も多い中での勝手な見込みは慎む必要があるが、回復への希望を描きたいタイミングでもある。まずは協力し合って、抑え込みをしてこの状況を乗り越え、観光業界の再生を願いたい。
(地域ブランディング研究所代表取締役)
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April 13, 2020 at 10:00AM
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【私の視点 観光羅針盤 235】回復見通しのシミレーションを 地域ブランディング研究所代表取締役 吉田博詞 - 観光経済新聞
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