時間はあらゆる人に平等だ。複数のアルバイトをしながら司法試験に一発合格したロシア国籍の弁護士のベロスルドヴァ・オリガさんは、一体どうやって勉強時間を捻出したのか。オリガさんは「過密スケジュールの中で勉強するには5つのコツがある」という――。 【図表】オリガさんスケジュール ■ロシア式・スパルタ教育方針で育てられた 6月4日配信「日本初のロシア人弁護士「バイト4つかけもちでも一発合格」の勉強法」でも説明しましたが、私はロシアのシベリア生まれですが、日本の義務教育を経て、仙台第二高等学校に入学。卒業後は、慶應義塾大学法学部法律学科に進学し、東京大学法科大学院に在学中に予備試験(※)および司法試験に合格し、今に至ります。ちなみに、新司法試験で合格した初めてのロシア国籍者とのことです。 ※予備試験:法科大学院を卒業せずに司法試験の受験資格を得るための試験。司法制度改革の一貫で法科大学院を設置したことに伴い2011年から開始された。毎年1万人程度受験するが、最終合格率は4%台と司法試験よりも厳しい。 両親がロシア出身であることから、私自身、両親のロシア式・スパルタ教育方針により、大学受験のために塾や予備校に通わせてもらえないなかで、学業で優秀な成績を修めることが求められていました。そこで、まずは、私の勉強の根幹にも通ずるロシア式勉強法の1つをご紹介したいと思います。
■ロシアの勉強は詩の暗記で始まる 日本で小学校から学ぶ科目は、国語、算数、理科、社会などの科目が一般的ですが、ロシアの学校ではこれらの基本科目に加え、「文学」という科目が小学校1年生から課されます。そして、この「文学」という科目には、詩の暗記が必須となっています。 学校によって詩の暗記が課せられるペースは異なりますが、私の両親が通っていた学校では、2週間に1回ペースで暗記課題が課せられていました。暗記の分量は、4行程度といった短いものから、長いものになると20行以上のものもあります。基本的には、学年が上がるごとに暗記の分量も増えていくという傾向にあります。 詩の暗記が行われる目的は頭の体操といった側面もあるのですが、幼いころからきれいな言葉に触れることで、きれいな言い回しに慣れてほしいということも目的の1つとして期待されています。 このような教育を受けた両親のもとで私が育てられたこともあり、幼いころからよく暗記の訓練ではないですが、英語の短文等を暗記させられていたことを今でも覚えています。 家ではロシア語、学校や友達との会話は日本語でしたが、英語に対する抵抗がなく、今も英語を用いながら弁護士業務がこなせているのも、この幼いころの暗記のおかげなので、このような教育方針で私を育ててくれた両親には本当に感謝しています。 具体的にどのように暗記をしていたかについては今回、この記事でお伝えしますので、ぜひ、最後まで読んでいただけたらうれしいです。 さて、前置きが長くなりましたが、今回は、自学自習でしっかりと結果を出すため勉強法やそのポイントについて、書いていきたいと思います。 ■1.「単純作業の勉強」と「頭を使う勉強」とを区別する 過密スケジュールの中で、時間を有効活用する際にポイントとなるのが、どのような勉強をどの時間に行うかという点です。 例えば、難しい基本書等を電車の中で読んでも、なかなか頭に入ってこないのではないでしょうか。そこで私は、電車に乗っている時間、お風呂につかっている時間などのすき間時間に行う学習を工夫していました。高校時代は自転車通学をしていたこともあり、赤信号待ちしている時間もすき間時間として世界史等の一問一答形式の問題の確認をしたりもしていました(危ないので人にオススメできるものではないですが)。 すき間時間の一番の特徴。それは、時間が限られているという点です。そのため、すき間時間は、ゆっくり考えて何かをするのには向いていない時間になります。そこで、私はこのすき間時間の特徴を生かして、この時間は新しい知識を増やす作業をするのではなく、机に向かわなくてもできるような、今までインプットした知識の再確認や○×問題の演習、単語の定義の確認といった「復習中心の学習」の勉強を進めていました。 そのうえ、電車の中だと、次の駅まで何分といった時間制限も自然と設けられるので、簡単な知識確認を程よい緊張感の中で勉強することができる点はおすすめです。
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June 23, 2020 at 07:16AM
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日本初のロシア人弁護士「私に一発合格をもたらした5つの生活習慣」(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース
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