【橋本英郎インタビュー|後編】2016年のJ3長野移籍で取っ払ったカテゴリーへの“先入観”
3月のスタートを予定していたJ3リーグが、いよいよ開幕の時を迎える。新型コロナウイルスの影響により、無観客の“リモートマッチ”での開催となるが、サッカーのある日常が戻ってくることに心躍らせる人は多いはずだ。
リーグ再開を前に、Football ZONE webも参加している「DAZN Jリーグ推進委員会」では、J1からJ3までの全56クラブを対象に「THIS IS MY CLUB – FOR RESTART WITH LOVE -」と題したインタビュー企画を実施。Jリーグ元年を迎えるFC今治からは、チーム最年長の元日本代表MF橋本英郎に登場してもらい、「サッカーの街:今治」が秘める可能性、そしてプロ23年目のシーズンに懸ける思いを訊いた。
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2019年1月、橋本はJ2東京ヴェルディから当時4部相当のJFLに所属していた今治への完全移籍が決まった。ガンバ大阪の黄金期を支えた元日本代表MFは、当時39歳で未知なる世界へ飛び込む決断を下した。「やりがいを見つけたい」――。2025年に目指す姿として「常時J1で優勝争いをするとともにACL優勝を狙う」と掲げるクラブビジョンに共鳴した結果だった。
「(今治に行く時、クラブを)昇格させていくことしか考えていませんでした。自分の年齢的な問題を踏まえながら、カテゴリーを上げるなかで自分のやりがいを見つけたい、と。4部のJFLに行く選択をして、今年J3に上がれましたけど、J2から行ったので、J2に戻れるなら戻りたいという思いもあります」
橋本はJリーグ通算432試合に出場し、日本代表としても国際Aマッチ15試合でプレーした実績を誇る。トップリーグのさらに上の舞台に立っているだけに、JFL行きに迷いはなかったのか。2016年、J2だったセレッソ大阪からJ3のAC長野パルセイロへ期限付き移籍した経験を引き合いに出し、当時の胸中を明かす。
「ガンバ、ヴィッセル(神戸)、セレッソ(大阪)でプレーしてきたなかで、長野パルセイロ移籍の際にJ2の上位クラブから下位チームをすっ飛ばしてJ3へ行ったので、限界値というか(カテゴリーが下がることへの)感覚的なものは取っ払いました。だから、ヴェルディから今治へ行く際も、リーグの壁はありますけど、チームのビジョンを見て選びました。
正直、難しい選択です。実績があるからこそ、その道を選ばない選手もいると思います。ただ、僕は違う世界を見たいという思いと、サッカーをするのが好きなので、自分が挑戦できる環境のチームには行きたいなと。長野パルセイロもJ3でしんどかったですけど、昇格争いで踏ん張りながら戦えましたし、地域密着でこれだけ愛されるチームがあるんだなと感じました。今治に来るうえで長野に行った経験はすごく生きましたね」
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June 27, 2020 at 07:57AM
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